非認知能力を育てる教育

9月 20, 2025 | ブログ日記, 登校拒否 | 0 comments

元日本代表本田圭佑氏も手がける新しい教育とは

1. 本田圭佑氏が手掛ける教育「NowDo」

ご質問の核心である、本田圭佑氏が行っている教育は、主にオンライン教育プラットフォーム**「NowDo(ナウドゥ)」**を通じて展開されています。

  • コンセプト: 「世界中の誰もが夢を追い続けられる世界を創る」
  • 特徴:
    • 多様なプロフェッショナルからの学び: サッカー選手だけでなく、起業家、アーティスト、研究者など、様々な分野の第一線で活躍するプロフェッショナルが講師(NowDoプロ)として参加しています。
    • オンラインでの双方向コミュニケーション: 子どもたちはオンライン上で、プロから直接話を聞いたり、質問したり、他の参加者とディスカッションしたりできます。
    • 「勉強」以外のテーマ: 学校ではなかなか学べない「夢の見つけ方」「挑戦するマインド」「失敗との向き合い方」「お金の知識」といった、より実践的で生き方に関わるテーマを扱います。
    • 無料での提供: より多くの子どもたちに機会を提供するため、無料でサービスを展開しています。

NowDoが目指すのは、まさにユーザー様がおっしゃる「学校で行う教育以外の、勉強以外の体験」です。 成功体験だけでなく、トップランナーたちの失敗談や葛藤を聞くことで、子どもたちは挑戦することへの心理的なハードルを下げ、自分の可能性を信じる力を育むことができます。


2. なぜ今、このような「体験型教育」が注目されているのか?

本田氏の取り組みだけでなく、社会全体でこのような教育への関心が高まっています。その背景には、いくつかの大きな社会の変化があります。

① 求められる能力の変化

AIの進化やグローバル化により、社会で求められる能力が「知識の量」から**「知識を活用する力」**へとシフトしています。

  • 従来重視された能力: 記憶力、計算力、知識量
  • これから重視される能力:
    • 問題解決能力: 未知の課題に対して、解決策を考え出せる力
    • 創造性: 新しいアイデアや価値を生み出す力
    • コミュニケーション能力: 他者と協力し、物事を進める力
    • 批判的思考力(クリティカルシンキング): 情報を鵜呑みにせず、多角的に検証する力

これらの能力は、単純な暗記学習だけでは身につきにくく、試行錯誤や他者との対話といった「体験」を通して育まれます。

②「非認知能力」の重要性

学力テストなどで測れる「認知能力」(IQや知識など)に対して、目標に向かって頑張る力、感情をコントロールする力、他者と協力する力などを**「非認知能力」**と呼びます。

【非認知能力の例】

  • やり抜く力(グリット)
  • 自己肯定感
  • 回復力(レジリエンス)
  • 協調性、社会性
  • 好奇心、探究心

近年の研究で、この非認知能力が、学業の成績だけでなく、将来の社会的・経済的な成功に大きく影響することが分かってきました。体験型の教育は、この非認知能力を育む上で非常に効果的だと考えられています。


3. 具体的な「体験型教育」の広がり

本田氏の「NowDo」以外にも、様々な形の体験型教育がブームになりつつあります。

  • 探究学習塾・スクール:
    決まった答えのないテーマ(例:「ゴミ問題を解決するには?」「幸せとは何か?」)について、子どもたちが自ら問いを立て、調べ、議論し、発表するスタイルの学習です。文部科学省も「総合的な探究の時間」として学校教育に導入を進めています。
  • STEAM(スティーム)教育:
    科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術・教養(Arts)、数学(Mathematics)の5つの分野を横断的に学ぶ教育です。プログラミング教室やロボット教室がその代表例で、論理的思考力や創造力を養います。
  • アントレプレナーシップ(起業家精神)教育:
    実際に商品開発や販売を体験したり、社会課題を解決するビジネスプランを考えたりすることを通じて、挑戦心、リーダーシップ、実践力を育みます。
  • 自然体験・アウトドア教育:
    キャンプや農業体験などを通じて、仲間との協調性や、予測不能な事態に対応する力、いわゆる「生きる力」を養います。
  • キャリア教育:
    様々な職業の人と直接交流する機会を設け、子どもたちが早期から社会との接点を持ち、自分の将来について考えるきっかけを提供します。

まとめ

本田圭佑氏が行っている教育は、AI時代を生きる子どもたちにとって不可欠な**「非認知能力」「実践的な知恵」**を育む、新しい教育の潮流を象徴するものです。

これらの教育は、知識を学ぶ学校教育を否定するものではなく、それを補完する役割を持ちます。学校で得た知識を、社会という現実世界でどのように活かしていくのか。そのための「心構え」や「スキル」を、リアルな体験を通して学ぶことが、これからの教育においてますます重要になっていくでしょう。

非認知能力を育てる教育って、家庭でもできることってあるのかな?

非認知能力を育てる教育は、特別なスクールや教材がなければできないものではなく、むしろ家庭での日々の関わりこそが、その土台を育む最も重要な場所です。

「何か特別なことをしなければ」と気負う必要はありません。普段の生活の中での少しの意識や声かけの変化が、子どもの非認知能力を大きく伸ばすヒントになります。

具体的なヒントを、いくつかの場面に分けてご紹介します。


1. 日常の「会話」でできること

何気ない会話は、子どもの思考力や自己肯定感を育む絶好の機会です。

  • 「なぜ?」「どう思う?」と聞く

    • 「今日何があった?」だけでなく、「何が一番面白かった?」「それはどうして面白かったの?」と一歩踏み込んで聞いてみましょう。子どもが自分の頭で考え、言葉にする練習になります。
    • 育まれる力: 探究心、思考力、表現力
  • 結果だけでなく「プロセス」を褒める

    • テストで100点を取ったときに「すごいね!」と言うだけでなく、そこに至るまでの努力を見て「毎日コツコツ頑張ってたもんね」「あの難しい問題、諦めずに考えたのが偉いね」と声をかけます。
    • 育まれる力: やり抜く力(グリット)、自己肯定感
  • 失敗を一緒に「学び」に変える

    • 「だから言ったでしょ!」と責めるのではなく、「そっか、悔しいね。何が原因だったと思う?」「次やるとしたら、どうしたら上手くいくかな?」と一緒に作戦会議をします。失敗は悪いことではない、と伝えます。
    • 育まれる力: 回復力(レジリエンス)、問題解決能力

2. 「遊び」や「好きなこと」を通してできること

子どもが夢中になっている時間こそ、能力が伸びるゴールデンタイムです。

  • 「退屈な時間」をあえて作る

    • 常に親が遊びを提案するのではなく、子どもが「ひまだー」と言う時間も大切に。その退屈から、子どもは自分で新しい遊びや楽しみをクリエイトし始めます。
    • 育まれる力: 創造性、主体性
  • 正解のない遊びを取り入れる

    • レゴブロック、粘土、お絵描き、おままごとなど、決まった答えやゴールがない遊びは、子どもが自由に発想し、試行錯誤する力を養います。
    • 育まれる力: 創造性、柔軟な思考
  • 少し難しいことに挑戦させる

    • 本人が「できそう!」と思える、ほんの少しだけ難しい課題(パズルのピースを増やす、自転車の補助輪を外す練習など)に挑戦させます。親はすぐ手伝わず、見守る姿勢が大切です。
    • 育まれる力: やり抜く力、挑戦する心

3. 「お手伝い」を通してできること

家庭での役割は、子どもの責任感や社会性を育てます。

  • 「あなた担当」の役割を与える

    • 「お風呂掃除担当」「ペットのご飯担当」など、具体的な役割を与え、それを任せます。「家族の一員として役に立っている」という感覚が、自己肯定感につながります。
    • 育まれる力: 責任感、自己効力感(やればできるという感覚)
  • 一緒に計画を立てて実行する

    • 週末の晩ごはんを「何を作るか」から一緒に考え、買い物リストを作り、一緒に料理をするなど、計画→実行→完成という一連の流れを体験させます。
    • 育まれる力: 計画性、やり抜く力

親の関わり方として大切なこと

  • 親自身が挑戦し、失敗する姿を見せる

    • 「お父さんも新しい料理に挑戦したけど、ちょっと焦がしちゃった(笑)」「この仕事、難しいけど面白いんだ」など、親自身が楽しんで挑戦したり、失敗を笑いに変えたりする姿は、子どもにとって最高のお手本になります。
  • 子どもの「好き」や「やりたい」を尊重する

    • 親の価値観で「それは将来役に立たない」などと否定せず、まずは子どもの好奇心を応援してあげましょう。没頭する経験そのものが、非認知能力を大きく育てます。
  • 過保護・過干渉になりすぎない

    • 危ないこと以外は、子どもが自分で考えて行動する機会を奪わないように、少し離れて見守る勇気も必要です。

一番大切なのは、家庭が子どもにとって「安心して失敗できる安全基地である」ことです。完璧な親である必要はありません。ぜひ、できそうなことから一つでも試してみてください。

家庭で実践できる非認知能力を育むアクティビティを、年齢別・能力別に具体的にご紹介しますね。

家庭で実践できる非認知能力を育むアクティビティを、年齢別・能力別に具体的にご紹介しますね。

🎯 自制心・集中力を育むアクティビティ
パズル・ブロック遊び
ジグソーパズル、レゴ、積み木
最後まで完成させる達成感を味わう
途中で投げ出したくなっても「もう少し頑張ってみよう」と声をかける
料理のお手伝い
卵焼き作り:火加減を見ながら待つ忍耐力
クッキー作り:手順を守る自制心
野菜の皮むき:集中力と手先の器用さ
園芸・植物育て
毎日の水やり(継続力)
成長を観察する日記をつける
「すぐに大きくならなくても大丈夫」を学ぶ
🤝 協調性・コミュニケーション力を育む
家族ゲーム
ボードゲーム:ルールを守り、順番を待つ
しりとり・なぞなぞ:言葉遊びで創造性も育む
協力型ゲーム:みんなで一つの目標に向かう
家族プロジェクト
家族新聞作り:役割分担して一つのものを作る
部屋の模様替え:みんなでアイデアを出し合う
家庭菜園:収穫まで家族で協力
🔍 好奇心・探究心を伸ばす
身近な「なぜ?」探検
例:雨の日の活動
・窓に水滴がつく理由を観察
・虫眼鏡で水滴を見てみる
・雨音の違いを聞き比べ

例:雨の日の活動
・窓に水滴がつく理由を観察
・虫眼鏡で水滴を見てみる
・雨音の違いを聞き比べ

科学実験遊び
色水実験:食紅で色を混ぜる
氷の実験:塩をかけると早く溶ける不思議
磁石遊び:家の中で磁石にくっつくものを探す
地域探検
近所の地図を作る
季節の変化を写真で記録
商店街の人にインタビュー
💪 やり抜く力・問題解決能力を育む
長期プロジェクト
工作作品:段ボールで秘密基地作り(数週間かけて)
コレクション:石、葉っぱ、写真など好きなものを集める
日記・絵日記:毎日少しずつでも続ける
困った時の解決策ゲーム
シチュエーション例:
「お友達におもちゃを貸したくない時はどうする?」
「雨で外に遊びに行けない時は?」

シチュエーション例:
「お友達におもちゃを貸したくない時はどうする?」
「雨で外に遊びに行けない時は?」

複数の解決策を一緒に考える
実際に試してみて結果を話し合う
😊 自己肯定感・感情コントロールを育む
感情日記
今日の気持ちを色や絵で表現
「嬉しかったこと」「困ったこと」を振り返る
感情に名前をつけてみる(「もやもや」「ふわふわ」など)
家族の褒め合いタイム
夕食時に「今日の良かったこと」をシェア
お互いの頑張りを認め合う
小さなことでも具体的に褒める
お手伝い当番制
年齢に応じた責任を与える
「ありがとう、助かったよ」と感謝を伝える
完璧でなくても「頑張ったね」と認める
🎨 創造性・表現力を育む
自由制作時間
材料だけ用意して「何を作ってもいいよ」
廃材を使った工作
粘土、絵の具で自由に表現
ごっこ遊び・演劇
家族で劇団ごっこ
人形劇やペープサート
即興でお話を作る
音楽・リズム遊び
手作り楽器で演奏会
好きな歌に振り付けをつける
家族でダンスパーティー
📅 年齢別おすすめアクティビティ
3-5歳
簡単な料理のお手伝い
絵本の読み聞かせ後の感想タイム
自然散歩での宝物探し
6-8歳
家計簿ごっこ(お小遣い管理)
地域のお祭りに参加
友達を家に招いてのパーティー企画
9-12歳
家族旅行の計画立て
地域ボランティアへの参加
自分の興味のあることを深く調べる自由研究
🌟 成功のコツ
結果よりプロセスを大切に
子どものペースを尊重
失敗も含めて楽しむ雰囲気作り
親も一緒に楽しんで参加
無理強いせず、興味を示した時がチャンス

これらのアクティビティは特別な道具や費用をかけなくても、日常の中で自然に取り入れることができます。何より大切なのは、親子で一緒に楽しみながら取り組むことですね。

家庭でのアクティビティ以外に、地域社会や習い事などで非認知能力を伸ばせる機会ってあるのかな?

特別な道具がなくても、今日からすぐに始められるものばかりです。ぜひ、遊び感覚で取り入れてみてください。


① 思考力・創造力を育むアクティビティ

1. もしもボックス

  • やり方: 空き箱に「もしも空が飛べたら?」「もしも透明人間になったら?」といった「もしも」のお題を書いた紙をたくさん入れておき、一枚引いて親子で自由に話し合います。
  • 育つ力: 想像力、発想力、言語化能力
  • ポイント: 「そんなことあるわけない」と否定せず、どんな突拍子もないアイデアも「面白いね!それでどうなる?」と広げてあげましょう。

2. 物語の続きづくり

  • やり方: 絵本の読み聞かせの途中で「さあ、この後どうなると思う?」と問いかけたり、お風呂の中などで「むかしむかしあるところに…」から始まるお話を親子で一文ずつ交互に作ったりします。
  • 育つ力: 創造力、論理的思考力、傾聴力
  • ポイント: 子どもの作ったストーリーを親がしっかり聞き、その続きを考えることで、コミュニケーションの楽しさも学べます。

3. 廃材アート

  • やり方: トイレットペーパーの芯、牛乳パック、お菓子の空き箱、段ボールなど、家にある「ゴミ」になりそうなものを材料に、自由に工作します。テーマは決めても決めなくてもOKです。
  • 育つ力: 創造性、問題解決能力(限られた材料で何を作るか考える力)
  • ポイント: 親は「こう作りなさい」と指示せず、子どもが「これがくっつかない!」と困っていたら「セロハンテープとボンド、どっちがいいかな?」と選択肢を提示して、子ども自身に考えさせます。

② やり抜く力・挑戦心を育むアクティビティ

1. ボードゲーム&カードゲーム

  • やり方: オセロ、将棋、トランプ、人生ゲームなど、ルールのあるゲームを一緒に楽しみます。
  • 育つ力: やり抜く力(グリット)、計画性、忍耐力、ルールを守る力
  • ポイント: 負けて悔しがる気持ちに共感しつつ、「次はどうしたら勝てるかな?」と一緒に作戦を練ることで、失敗から学ぶ姿勢が身につきます。あえて少し手加減をして「惜しい!」と思わせるのも、次への意欲につながります。

2. 「我が家のシェフ」曜日

  • やり方: 週に一度、子どもがシェフ役になる日を決めます。簡単なメニュー(カレー、サラダ、卵焼きなど)を一緒に選び、レシピを見ながら計画を立て、実際に作ってもらいます。
  • 育つ力: 計画性、やり抜く力、自己効力感(やればできるという自信)
  • ポイント: 安全に配慮しつつ、包丁を使う(最初はパンを切るなど安全なものから)、火を使うといった少し難しいことにも挑戦させましょう。「ありがとう、美味しい!」という家族からの感謝が、最高の報酬になります。

3. 1ヶ月チャレンジカレンダー

  • やり方: 「毎日なわとび10回」「寝る前に本を1ページ読む」など、本人ができそうな簡単な目標を決め、カレンダーに毎日シールを貼っていきます。
  • 育つ力: 継続力、自己管理能力、目標設定力
  • ポイント: 目標達成できたら「1ヶ月も続けられたね!」と思いっきり褒めてあげましょう。続けること自体の価値を伝えます。

③ 協調性・社会性を育むアクティビティ

1. 家族会議

  • やり方: 「次の週末、何して遊ぶ?」「夏休みの旅行先はどこがいい?」といった議題で、家族全員が意見を出し合う場を設けます。ホワイトボードなどを使うと本格的で楽しめます。
  • 育つ力: コミュニケーション能力、合意形成能力、他者への配慮
  • ポイント: 子どもの意見もしっかりと聞き、たとえ採用できなくても「そのアイデアいいね!でも今回は…」と理由をきちんと説明することが大切です。

2. インタビューごっこ

  • やり方: 子どもがインタビュアー、親がゲストになります。「お母さんのお仕事について教えてください」「お父さんが子どもの頃、流行っていた遊びは何ですか?」など、子どもに質問を考えてもらいます。
  • 育つ力: 傾聴力、質問力、他者への興味・関心
  • ポイント: 親は少し大げさに、楽しそうに答えてあげましょう。役割を交代するのも面白いです。

3. 地図でおつかいミッション

  • やり方: 近所のコンビニや公園まで、子どもに地図を持たせて先導役を任せます。親は少し後ろからついていき、安全を見守ります。
  • 育つ力: 問題解決能力、リーダーシップ、自信
  • ポイント: 道に迷ってもすぐに答えを教えず、「どっちの道だと思う?」「目印になるものはあるかな?」と子ども自身に考えさせる時間を作りましょう。無事に着いたら「隊長のおかげで着いたね!」とミッション成功を喜び合います。

一番大切なのは、親子が一緒に楽しむことです。これらのアクティビティが「お勉強」になってしまうと、子どもの自発性が失われてしまいます。

まずは一つ、お子さんが興味を持ちそうなものから、気軽に試してみてはいかがでしょうか。

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